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行政訴訟による取消し訴訟の期間

行政訴訟では、行政を被告として相手取り、行政側の行為の適法性を争い、処分の取り消しや変更などを求めていきます。

行政訴訟は民事訴訟の一種なので、基本的に民事訴訟制度の規定を踏襲しますが(行政事件訴訟法7条参照)、行政訴訟の特有の制度として「出訴期間」というものがあります。出訴期間は行政訴訟を提起できる期間のことで、この期間を超えてしまうと正当な理由がない限り行政訴訟は提起できなくなります(行政事件訴訟法14条1項等参照)。

 

一般的な行政訴訟である取消訴訟の場合、出訴期間は以下の2つが定められています(行政事件訴訟法14条)。


・短期出訴期間(主観的出訴期間):処分又は裁決があつたことを知った日から6か月
・長期出訴期間(客観的出訴期間):処分又は裁決の日から1年

 

この「処分又は裁決があったことを知った日」とは、具体的には書類の交付や、口頭の告知その他の方法によって原告がその処分や裁決の存在を現実に知った日です(最判昭和27年4月27日民集6巻4号462頁参照)。書類の交付等で行政の処分があったことを知った日は、早急に弁護士に相談し、行政訴訟を提起するか検討するのが重要となります。

 

なお、上記の出訴期間を超えた場合でも、「正当な理由」があれば提訴することができます(行政事件訴訟法14条1項ただし書等参照)。

この「正当な理由」は、災害や病気、怪我、交通遮断、海外出張などの、出訴できないことが社会通念上相当と認めるに足りる客観的事情が必要で、単に多忙であることでは十分な理由とはならないとされています。

行政訴訟を検討する際は、時間を意識して準備を行うことが重要です。

 

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谷 次郎

谷 次郎Jiro Tani

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所属団体
大阪労働者弁護団
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2012年 弁護士登録

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