ネットで名誉棄損をされた場合の慰謝料の相場とは
インタネットやSNS上での名誉棄損に対する慰謝料の相場は、個人であれば10~50万円、個人事業主や企業の場合は50~100万円が相場とされています。また、事業者の場合は、当該誹謗中傷によって営業における損失等が発生した場合には、そちらの損害についても賠償を請求することが可能となっています。個人での賠償の場合であっても、規模や内容が非常に悪質なものであれば、数百万円といった賠償になる可能性もあります。
また、名誉棄損行為に対する時効についての疑問もあると思います。時効といっても、刑事裁判での公訴時効と民事裁判での時効は全くの別物です。今回は、慰謝料のお話をしているので、民事裁判における時効について説明していきます。
民事裁判における時効とは、権利行使ができるまでの期間を指します。名誉棄損に対する慰謝料の請求は民法709条の不法行為に基づくものであり、不法行為の時効は被害者が加害者と損害を知ってから3年、または不法行為の時から20年となっています。
2つの違いは、前者の場合は、実際に加害者と損害を知ったときから時効の起算点が始まることから、被害者に有利なものとなっています。
後者の場合には、不法行為が発生した時点から20年となっています。両者は、時効の開始する時点が違っているということに注意しましょう。
名誉棄損の証拠は、権利侵害となっている発言をスクリーンショットなどによって保存しておく必要があります。
また、SNSやプロバイダーによっては削除された発言であっても、証拠を押さえることが可能となる場合があります。
5ちゃんねるのような匿名掲示板では、削除請求をして、実際に削除されない限りは基本的に1年間ログが残るので、そちらを印刷し、当該書き込みと発信者が紐づけされれば証拠として用いることが可能です。
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