高次脳機能障害とは?具体的な症状や等級など
交通事故で高次脳機能障害の後遺症を負ってしまった場合、「後遺障害」として等級の認定を受けることができれば、適切な賠償を受けることができます。
高次脳機能障害とは、交通事故で頭部を強打するなどによって脳の一部が損傷し、脳機能に障害が生じることをいいます。
高次脳機能障害では、認知や行動に障害が生じる、性格に変化が起きるなどの症状が表れます。
高次脳機能障害は、見た目からは障害が生じているかどうかがわからないため、気づきにくい障害といわれています。
具体的な症状としては、
①記憶・記銘力障害、集中力障害・遂行機能障害・判断力低下等の認知障害
②感情易変、不機嫌、攻撃性、暴言・暴力・幼稚、羞恥心の低下、多弁(饒舌)、自発性・活動性の低下、病的嫉妬、被害妄想等の人格変化
③①、②症状に加え、痙性片側麻痺、痙性四肢麻痺、起立・歩行の不安定、構語障害
などが挙げられます。
後遺障害等級では、医師による高次脳機能障害の診断と、後遺障害等級認定の申請が必要になります。
等級ごとに請求が見込まれる慰謝料の金額が異なり、高次脳機能障害で認定される等級としては、たとえば、1級1号(要介護)の「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」、具体的には、高度の痴呆があるために、生命維持に必要な行動全てについて常に介護を要する状態から、9級10号「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」、具体的には、神経や精神に障害があって就労できる仕事に制限があるなどの状態の場合に認められるものまで、さまざまなものがあります。
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